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東京高等裁判所 昭和31年(ネ)1046号 判決 1957年4月13日

控訴人 原告 並木皓一

訴訟代理人 伊賀満 外一名

被控訴人 被告 石山静雄

訴訟代理人 田中米太郎

主文

控訴人の控訴に基き原判決中主文第一項を除きその余を取り消す。

被控訴人は控訴人に対し原判決添附目録記載の建物につき、昭和二七年一二月四日東京法務局世田谷出張所受附第二一四八六号を以て被控訴人のためなされた、同日附金員貸借契約による債権額六〇万円、弁済期昭和二八年二月四日、利息年一割弁済期まで支払ずみ、期限後の遅延損害金一〇〇円につき一日五〇銭なる抵当権設定登記の抹消登記手続をなすべし。

附帯控訴人の本件附帯控訴を棄却する。

訴訟費用は第一、二審を通じ全部被控訴人(附帯控訴人)の負担とする。

事実

控訴人(附帯被控訴人、以下単に控訴人という。)代理人は、控訴につき、主文第一、二項と同旨並びに「訴訟費用は第一、二審共被控訴人の負担とする。」との判決を、附帯控訴につき、主文第三項同旨の判決を求め、被控訴人(附帯控訴人、以下単に被控訴人という。)代理人は、控訴につき控訴棄却の判決を、附帯控訴につき、「原判決を取り消す。控訴人の請求を棄却する。訴訟費用は第一、二審共控訴人の負担とする。」との判決を求めた。

当事者双方の事実上、法律上の陳述は、控訴代理人において次の如く述べたほか、原判決の事実摘示と同一であるからこれを引用する。

控訴代理人の陳述。

一、本件建物については、登記簿上の所有名義人は控訴人となつているが、この建物のうち建坪四七坪七合七勺二階六坪五合の分は実際の所有者は親類筋の西川潔であり、控訴人は右訴外人から二〇年間の無償使用を許されているに過ぎず、右期間満了後は所有名義を同人に変更する義務があるのであつて、その譲渡、抵当権設定等は約定上禁じられている次第である。だから控訴人が右建物を担保に供したり、その登記手続をしたりすることを承諾するわけがなく、かかる事実は存しなかつたのである。

二、仮りに控訴人が川村卓史に対し、本件建物につき、株式会社西銀座堂の被控訴人に対する債務のため抵当権を設定してその登記手続をなすべきことを承諾したものであり、そして川村が控訴人の右承諾に基き抵当権の設定をなし、被控訴人に登記手続を任せたものであるとしても、次のいずれの点からいつても、本件において更正登記は許されぬ。

(イ)  被控訴人は、登記申請のための控訴人の代理人として黒田俊夫を選任し、控訴人の白紙委任状に昭和二七年一二月四日なる日附を附した上、委任事項として、「本日の借用契約ニヨリ後記物件(本件各建物を指す。)担保ニ左記抵当権設定登記申請ノ件、債権者東京都中央区日本橋本町四丁目十二番地石山静雄、債権額金六拾万円也、利息年壱割、弁済期日昭和二十八年二月四日、期限後の損害金日歩五拾銭、貸付の日昭和二十七年十二月四日……」と記載し、(甲第三号証の一)これによつて本件登記をしたのであるが、かくてなされた登記は後記(ロ)記載の如く実体関係、従つてまた控訴人の承諾内容と著しく相違するものであり、かかる相違は全く被控訴人のなんらかの故意に出たものである。被控訴人は金融等を業としている者であり、登記手続等については習練されている。

(ロ)  本件被担保債権は、被控訴人が株式会社西銀座堂に昭和二七年一〇月上旬金六〇万円を弁済期一ケ月後、利息月一割五分の定で貸与したのによる貸金債権であり、控訴人は担保提供者たるに過ぎないのに拘らず、被控訴人の取り運んだ手続によつてなされた本件登記においては、債務者が控訴人とされており、被担保債権の内容においても、元金額こそ同一であるが、その他については「貸付日昭和二七年一二月四日、弁済期昭和二八年二月四日、利息年一割、弁済期まで支払ずみ、期限後の遅延損害金一〇〇円につき一日五〇銭」となつているのであつて、本件登記を実体関係に符合するよう更正するならば更正の前後の登記は、同一性を欠くことになるから更正登記は許されない。(直言すれば、本件登記は実体関係に即しない無効の登記なのであり、更正の余地がないのである。)

三、仮りに、本件において更正登記が許されるとしても、控訴人は本件登記が控訴人の全く関知しないものであることを主張してその抹消を求めたものである。この控訴人の請求のなかに更正登記を求める申立が含まれていないことは勿論であつて、控訴人の登記抹消の本件訴に基き更正登記が命ぜられるのは、まさに、当事者の申し立てない事項につき判決したことになる。控訴人は抵当権設定登記の抹消を求めているのに、ほんらい実体関係に即しないものとして無効なるべき右登記が、控訴人の右抹消の申立によつて却つて更正登記を命ぜられて有効登記とされる(前記の如く本件登記はもともと無効であり、無効登記は更正によつて有効とされることはないのであるが、この点はしばらくおくとして、)が如きは、控訴人の申立に基いて控訴人に不利益を帰することになるのであり、本件において更正登記を命ずることの失当なるはこの点から考えても明瞭である。

証拠の関係は、控訴代理人において、さらに、甲第六号証、第七号証の一、二を提出し、当審における証人川村卓史の証言及び控訴本人の尋問の結果を援用し、被控訴代理人において、さらに当審における証人白川喜一郎、川村卓史の各証言及び被控訴本人の尋問の結果を援用し、甲第六号証、第七号証の一、二はいずれも不知であると答えたほか、双方共原判決摘示のとおりその提出、援用、認否をしたので、右記載を引用する。

理由

原判決添附目録記載の本件各建物につき控訴人主張の如き各登記がなされていること、右建物のうち建坪四七坪七合七勺、二階六坪五合の分を除くその余の建物が控訴人の所有に属することは当事者間に争がない。控訴人は当審において右除外にかかる建物が実質上は控訴人の所有でないかの如く主張するけれども、控訴人は右建物についてなされた抵当権設定登記等がその関知しないところであるとして抹消を求める本訴を維持、遂行しているのであるから、控訴人の右主張はそのままの意味すなわち敢て自らの所有権を否定する趣旨においてなされていると見るべきではなく、控訴人が右建物を処分し得ない事情にあることを強調する趣旨においてなされているもの、換言すれば単に制限、負担を負つている趣旨を述べているものと解するのが相当である。(控訴人がこの間の事情を立証するために提出し、控訴本人の当審における供述によつてその成立の認められる甲第六号証によつても、現在は勿論、右建物につき後記の如く抵当権設定がなされ、かつその登記がなされた当時においても、この建物の所有者は控訴人であることが認められるのである。)

ところで、成立に争なき甲第二号証、第三号証の二、第四、五号証、乙第一、二号証、第四ないし第六号証、原審(第一回)並びに当審証人川村卓史の証言と控訴本人の原審並びに当審における供述によつて成立の認められる乙第三号証と原審(第一、二回)並びに当審証人川村卓史の証言(一部)、控訴本人、被控訴本人の各原審並びに当審における供述(いずれもその一部)を綜合し、甲第三号証の一の記載内容を対照して考えると次のとおり認められる。

株式会社西銀座堂は、昭和二七年九月八日吉川万蔵から控訴人所有の本件建物を担保として金六〇万円を借りたが、吉川の金貸業者としての評判がよくなかつたので右六〇万円についてほかで借り替えたいと考え、右会社の経理課長川村卓史は、かねてしばしば右会社のため金借したことのある被控訴人を訪れ、右事情を話して右会社に金六〇万円を貸与されたいと申し込んだ。被控訴人は吉川からの借金を返して右建物を担保に入れるならば六〇万円貸してもよいと答えた。そこで川村は金を工面して吉川に払い、吉川に差し入れてあつた本件建物の権利証、控訴人の印鑑証明書、控訴人の白紙委任状をうけ出し、(吉川はこれを使わずに握つていた。)、被控訴人から借り受けるべき六〇万円について控訴人所有の本件建物を担保に供すること、その手続用の書類としては吉川に入れてあつた書類をあてること、そして川村が控訴人の代理人として右担保供与の行為を処理すること等につき控訴人の承諾を得た上で、(建物を借金の担保に供するということは通常は建物に抵当権を設定する意味に使われているのであるから、控訴人は川村に対して、前記会社のため川村が被控訴人から借り受けるその債務のため本件建物に抵当権を設定すること、その登記をすることを承諾し、抵当権設定及びこれが登記をするについての代理権を与えたものと見るのが相当である。)右会社及び控訴人を代理して被控訴人と貸借の交渉をし、昭和二七年一〇月上旬右会社を借主として被控訴人から金六〇万円を借り受け(契約条項が貸付金六〇万円、弁済期一ケ月後、利息月一割五分であつたことは、当事者間に争がない。)、その担保として控訴人所有の本件建物に抵当権を設定し、これに関する手続に使うために、吉川からうけ出した権利証(乙第四号証、いつたん控訴人に返したのをまた控訴人から受け取つて)、控訴人の印鑑証明書(乙第五号証、甲第三号証の二)、白紙委任状(乙第六号証、甲第三号証の一)等を被控訴人に渡し、担保権設定の登記手続は被控訴人に任せた。しかし右貸借に期限後の遅延損害金が約定されたこともなく、また代物弁済というようなことは、川村の考えてもいなかつたことであり、川村も被控訴人もそのことを口にしたことなく、かかる約定の成立した事実もなかつた。

ところで本件貸借、抵当権設定にあたり川村から借受金は至急返済するから登記はしばらく待つてくれとの強い懇請があつたので、被控訴人も手数のかかること故これを控えて返金を待つたのであるが、なかなかその返金がされないので、被控訴人は昭和二七年一二月四日さきに川村から受け取つていた前記書類を使い、特に控訴人の白紙委任状に所要事項を記入して(甲第三号証の一)登記を完了した。しかし、その抵当権に関して記入したところは実体関係と相違するものであつた。すなわち、実体上成立した抵当権は前記の如くその被担保債権は、被控訴人が株式会社西銀座堂に昭和二七年一〇月上旬(被控訴本人の原審における供述によれば一〇月二日と見られる。)金六〇万円を弁済期一ケ月後、利息月一割五分の定で貸与したのによる債権であるのに、被控訴人は前記白紙委任状に被担保債権として貸金額こそ六〇万円としたが、債務者を控訴人とし、貸付日昭和二七年一二月四日、弁済期昭和二八年二月四日、利息年一割とし、かつ、期限後の損害金日歩五〇銭の定めまで附加記入したのであつて、これによつてなされた本件抵当権設定登記は実体関係と相違するものとなつた。のみならず被控訴人は、本件貸借には債務不履行の場合本件建物の所有権を被控訴人に移転する旨の特約など存しないのに拘らず、前記委任状にその趣旨を記入し、これによつて本件所有権移転の請求権保全の仮登記を受けた。

以上のとおり認定されるのであつて、前記証言、供述中右認定に反する部分は採用することができない。前記甲第六号証は前掲諸証拠と対比すれば、これを以て控訴人が本件建物に抵当権を設定することを承諾したとの前記認定を動かすに由ないことがわかり、また、乙第一ないし第三号証は前掲諸証拠によれば、株式会社西銀座堂が吉川万蔵から六〇万円を借りるとき吉川に担保に入れておいたものを被控訴人に担保に入れるといつて、乙第四ないし六号証と共に吉川からうけ出したものを右の目的だけから一括して被控訴人に渡したものであることが認められるから、乙第一ないし第三号証の記載内容は本件貸借について期限後の損害金の特約や、不履行の場合の代物弁済の特約があつた事実を証する資料とすることはできない。他に右の認定を動かすべき適確な証拠は存しない。

右認定の事実関係からすれば結論は次の如くなる。

控訴人は本件建物につき登記にあらわれたような債務不履行の場合に代物弁済としてその所有権を移転する約束をしたことも、仮登記をすることを承諾したこともないから、被控訴人は控訴人のために本件仮登記の抹消登記手続をしなければならたい。

次に控訴人は本件建物に株式会社西銀座堂の前記債務のため抵当権を設定すること、その登記手続をすることを承諾し、その代理権を川村卓史に与え、川村はこれによつて控訴人の代理人として被控訴人との間に控訴人の右承諾にかかる抵当権の設定をした上、その登記手続を被控訴人に委せたのであるが、被控訴人がこれに基いてなした申請手続が不当であつたため、これによつてなされた本件抵当権設定登記は、その被担保債権の債務者、債権成立日、弁済期、利率において、さらにまた期限後の遅延損害金の定を附加している点において、真実に成立した抵当権の被担保債権と相違するのであり、結局現実になされた抵当権設定登記は実体関係に符合しないものとなつたのであつて、逆にいえば控訴人は現実になされた本件登記に符合する抵当権の設定をしたこともその登記の申請をしたこともないことになるのである。従つて右登記の抹消を求める控訴人の請求もまた結局理由あることになるといわねばならぬ。

ところで本件において被控訴人に抵当権設定登記の抹消を命ずるも、被控訴人において改めて前記認定の如き実体関係に即する抵当権設定登記を求めた場合に控訴人がこれに応ずべき義務あるは勿論であつて、このことを考えるとかかる二重の手数が省かれるならばそれにこしたことはないのである。原判決は本件において抵当権設定登記のうち被担保債権につき債務者を株式会社西銀座堂に改め、かつ期限後の遅延損害金に関する部分を削る旨の更正登記を被控訴人に対して命じた上で、被担保債権の成立日、弁済期は事実に反するもこのままでおくほかないとし、控訴人の抹消の請求を棄却しているので、原判決の右措置が民事訴訟法第一八六条に違反するや否やはしばらくおき、まず更正登記の問題について考える。

いうまでもなく更正登記は、当該登記事項に関し実体関係に対応すべき登記はいちおうすでに完了されて存在するも、当初の登記手続における当事者または登記官吏の過誤によつて原始的に錯誤または遺漏があり、よつて実体関係との間に不一致が生じている場合、すなわち実体関係との間の不一致が当事者の意思行為に基かざる事由によつて原始的に生じている場合に、これを是正するがために許される登記なのであり、かつその許されるのは完了した登記につき存する錯誤または遺漏を更正するも、前後の登記の間に同一性を害しない場合のみに限られるのである。(これを逆に実体的見地からいえば、完了した登記に存する実体関係との不一致がいわば軽微なものでその不一致の故にその登記は実体関係との間の同一性まで失つてはいないと見られる場合、すなわち実体関係を示すものとして有効である登記についてのみ許されることになるのである。かような場合に実体関係のとおり更正するも前後の登記の同一性は結局害されるわけはないからである。)

さて、抵当権設定登記においてたとえば被担保債権の債務者のみに、過誤によつて、実体関係との不一致が生じているという場合ならば、抵当権の如き物的担保制度にあつては債務者がなんびとであるかによつて生ずる、抵当権が実行される実際上の可能性の存否、程度の差はいわば反射的結果に過ぎないものと見るべきであつて、更正登記は許さるべきである。(大審院昭和九年一一月一七日言渡判決は、物上保証人が債務者のためにその所有不動産上に抵当権設定の登記をしたところ、登記官吏の過誤により物上保証人自らが債務者とし登記されたときは更正登記をなし得ることを前提としており、なお昭和一一年七月二三日言渡判決も同趣旨である。)しかし本件においてはまず(1) 過誤によつて錯誤ある登記がなされたという関係は存しない点からいつても(実体関係と異る本件登記はその由来するところが被控訴人のなした申請手続にあることはさきに認定したとおりであるが、被控訴本人の原審における供述によれば、「六〇万円は西銀座堂に貸したものであるが、甲第三号証の一にこのように書いたのは((甲第三号証の一に対する被控訴人の記入内容に関する前記認定参照))、白紙委任状であるからどんな風に書いてもよいと思つた。並木は西銀座堂の重役であり、共同責任もあるから構わないと思つた。」というのであるから、これによればなんら過誤など存しなかつた事情が明白である。)、また(2) 本件登記における被担保債権が実体上のそれと単に債務者の点だけでなく、貸金額を除いては全面的にそごしており、これを更正するときは前後の登記の間における同一性が害されるに至る点からいつても、その更正登記は許されないものといわねばならぬ。なおこの(2) の点については、一歩譲つて、本件登記における被担保債権の表示の実体上のそれとのくいちがいは期限後の遅延損害金の定が附加されている点を除いては債権成立日、弁済期、利率等いずれもいちおう(あらゆる点から終局的に断定すれば格別)控訴人に有利、少くともその利害にかかわらないかの如く見られるので、控訴人に不利な遅延損害金に関する部分だけを更正して(もつとも別に債務者をも更正するのであるが。)、他の部分はそのままにしておくことも、そうすることが、いきおい更正部分を少くすることになつて更正の前後の登記の同一性の保持という更正登記の要請に可及的に答えることになる点もあつて、いちおうは考えられないではない。しかしそうして部分的に更正された登記なるものは、更正されない部分においてあくまで実体関係との不一致を残すことになるのである。登記も原則として私的自治に任された行為であることをつらぬけば、当事者双方合意の上で、実体関係と異る登記をなし、あるいはかかる登記を維持しようとする限り、いかんともし難いことは当然である。しかし本件においては、控訴人は本件抵当権設定登記の抹消を求めているのであり、一部分真実に合しない登記の維持などに勿論同意してはいないのである。合意しない者に対して部分的に不真実の登記の維持を強制することはできない。かように見て来ると前記のような配慮もまた許されないところといわねばならぬ。

本件において更正登記を命ずることは更正登記の性質からいつてできないこと右の如くであるが、この点をおくも、控訴人の抵当権設定登記の抹消の請求に基き、その登記内容が実体関係に即しないものであるとして、その更正を命ずることは、不法登記の除去という利益を請求した控訴人に対し、ほかならぬこの請求の故に請求と反対物である登記の強化という不利益を与えることになるのであり、到底申立の範囲に含まれているものとなすことができず、控訴人も現にこれを求めていないのであるから、それは正に当事者の申し立てない事項について判決することになるものといわねばならない。この場合もし本件抵当権設定登記の効力に関する原審の見解を是とするならば、原審は、単に原告(控訴人)の請求を棄却するにとどめ、更正登記を命ずべきではなかつたのである。

以上の如くであるから、本件抵当権設定登記及び所有権移転請求権保全の仮登記の各抹消を求める控訴人の請求は正当として認容すべきである。よつて被控訴人に対し右仮登記の抹消を命じた原判決主文第一項は維持せらるべく、控訴人の控訴に基き原判決のその余の部分を取り消し、被控訴人に対し右抵当権設定登記の抹消を命ずべきと共に、被控訴人の附帯控訴は理由なきものとして棄却すべきであり、民事訴訟法第九六条、第八九条を適用して主文の如く判決する。

(裁判長判事 大江保直 判事 猪保幸一 判事 古原勇雄)

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